今日から魔法学校ブレイブアークに入学する。それだけでワクワクしてしょうがなかったコルネリアは、家族の誰よりも早く起きて入学式を迎えた。
――たくさん友達を作って、いっぱい勉強して、そしてお父さんに褒められるような退魔師にならなくちゃ!
そう気合い十分で挑んだ入学式で、コルネリアは運命的な出会いを果たす。
「みなさん、入学おめでとうございます。僕の名前はアイザック。魔法史を担当しています」
壇上で挨拶する、若い男。優しそうな目は生徒一人一人を映し、穏和な声は心にまで染み渡る。そして柔和な笑顔はコルネリアの視線を吸い寄せて離さない。
大人しく目立たない風貌をしているが、背は高く、顔はとても整っている。それなのにそんな事実を欠片も気にしていなさそうな、洒落っ気のない身なり。そんなアイザックの一つ一つがコルネリアの目を引いた。
「副業として退魔師をしています。もしかしたら、相談に乗れるかもしれませんね」
――――運命の人だ!!
コルネリアの心はあっという間に燃え上がった。今日、心から楽しみにしていた理由は彼との出会いのためだったのだ!
それからというもの、コルネリアの行動は早かった。
毎日のように手紙を差し出し、アイザックの授業は必ず最前列で聞いた。わかっていても授業について質問したし、退魔師の家系であることを理由にあれこれと相談に乗ってもらった。優しいアイザックはそれらをけして嫌がらなかったし、いつも丁寧に対応してくれる。その度に、コルネリアは彼を好きになった。
アイザックへは一目惚れだった。だが、彼を知るようになって一番好きになったことがある。
「……という説が……、どうしたんだいコルネリアさん。いつも以上にご機嫌だね」
「うふふ、そうなんです! わたしね、先生のとっても好きなところ見つけちゃったんですよ!」
それに気付いて気分がよかったから、コルネリアはなんの恥じらいもなく本人に報告をする。
「先生、歴史の話をするととっても笑顔なの! わたし、先生が歴史の話をしている時がとっても好き!」
うきうきと宣言すると、アイザックは面食らったような、どこか恥ずかしそうな表情をした。そして、困ったように「歴史も好きになってね」とだけ言った。
――たくさん友達を作って、いっぱい勉強して、そしてお父さんに褒められるような退魔師にならなくちゃ!
そう気合い十分で挑んだ入学式で、コルネリアは運命的な出会いを果たす。
「みなさん、入学おめでとうございます。僕の名前はアイザック。魔法史を担当しています」
壇上で挨拶する、若い男。優しそうな目は生徒一人一人を映し、穏和な声は心にまで染み渡る。そして柔和な笑顔はコルネリアの視線を吸い寄せて離さない。
大人しく目立たない風貌をしているが、背は高く、顔はとても整っている。それなのにそんな事実を欠片も気にしていなさそうな、洒落っ気のない身なり。そんなアイザックの一つ一つがコルネリアの目を引いた。
「副業として退魔師をしています。もしかしたら、相談に乗れるかもしれませんね」
――――運命の人だ!!
コルネリアの心はあっという間に燃え上がった。今日、心から楽しみにしていた理由は彼との出会いのためだったのだ!
それからというもの、コルネリアの行動は早かった。
毎日のように手紙を差し出し、アイザックの授業は必ず最前列で聞いた。わかっていても授業について質問したし、退魔師の家系であることを理由にあれこれと相談に乗ってもらった。優しいアイザックはそれらをけして嫌がらなかったし、いつも丁寧に対応してくれる。その度に、コルネリアは彼を好きになった。
アイザックへは一目惚れだった。だが、彼を知るようになって一番好きになったことがある。
「……という説が……、どうしたんだいコルネリアさん。いつも以上にご機嫌だね」
「うふふ、そうなんです! わたしね、先生のとっても好きなところ見つけちゃったんですよ!」
それに気付いて気分がよかったから、コルネリアはなんの恥じらいもなく本人に報告をする。
「先生、歴史の話をするととっても笑顔なの! わたし、先生が歴史の話をしている時がとっても好き!」
うきうきと宣言すると、アイザックは面食らったような、どこか恥ずかしそうな表情をした。そして、困ったように「歴史も好きになってね」とだけ言った。
これの二人。
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