2018/12/01

2018.11.29 ピカブイレポート⑬

 バッジは7つ。あとひとつで、ポケモンリーグに挑める。けれどトキワジムにキテも相変わらずそこは閉まっていた。シンと二人でどうしようかと話し合って、オーキド博士のところに行くことに。
 まぁ、結局オーキド博士にはなにも聞けなかったんだけど。研究所に行くとグリーンさんがいたの。知り合いみたいなことはわかってたけど、まさかお孫さんだなんて。似てないから全然想像もしてなかった。シルフでのことの祝い(?)にグリーンさんはキーストーンと各ナイトをくれた。残念ながらあたしのポケモンに使えるものはなかったけど、あたしの手持ちたちもメガシンカできるのかな?
 オーキド研究所を後にして程なく、ジムリーダーが帰ってきたと風の噂に聞いて、勇んで挑戦に向かう。不思議なことに、ジムトレーナーたちでさえリーダーのことを知らないらしい。
 でも、その理由がリーダーとの対面でわかった。
 ジムリーダーはサカキだったのだ!
 照明を落とされた奥にゆったりと座っていたサカキ。彼はここを隠れ家と称していた。ポケモンジムがロケット団の隠れ蓑にされていただなんて……。
 本気でかかってきたサカキに、あたしは辛くも勝利した。サカキは素直にあたしの勝利を称賛し、自ら開発したというじしんの技マシンまで送ってくれた。そして、ロケット団の解散を宣言し、ポケモンバトルの修行に出ると言い出した。
 あたしは、この勝負にあまりにも誠実な男に対面する度に、この人が悪い人なのかわからなくなってしまう。カラカラに対してしたことを、忘れたわけではないのに……。 
 けど、バッジが全て揃ったのは確か。いざチャンピオンロードへ向かおうとすると、同じくトキワジムを突破したシンが追い付いてきた。
 バトルはいつも通りあたしの勝ち。だけど彼は、とても複雑そうな表情で「アユミのこと引っ張ってやらなきゃって小さいときから思ってた」なんて言うの。あたしはいつも通りに「シンのくせになまいき」とか言って笑いたかった。
 でも、出来なかった。
 だってシンが、男の人の顔をしてるから。
 シンの言う悔しいって、本当にバトルの話だけのこと?
 あたしを置いて、一人で先に大人にならないでほしい。なんて、走っていくシンの後ろ姿を見て思った。
 ーーさみしい。
 そう、さみしいんだ。上手く言えないけど。今までみたいに友達ではいられなくなってしまいそうで。
 もう少しだけ、子供のままでいてほしくて……。
 ううん、今はそんなこと言ってる場合じゃない。チャンピオンロードはすぐそこ。四天王カンナさんに会えるときはもう目の前まで迫っている。こんな話は、旅が終わってからゆっくりやればいい!
 八つの門をくぐり抜け、あたしはチャンピオンロードに踏み出す。
 待っていて、カンナさん!

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